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 重点的な取り組み

取り組み 1 「世代を超えた交流・居場所作り」

■活動事例

牛ヶ谷戸町内会 山ゆり子ども会

 堀内の牛ヶ谷戸地域には以前「山ゆり子ども会」がありましたが、世の中の動きが激しくなり、 今から20年以上も前に解散してしまいました。
 牛ヶ谷戸町内会は希薄化が進む地域に新しいつながりづくりを目指して、平成14年には高齢者を中心とした交流事業「牛ヶ谷戸ふれあいサークル」 を開始、平成16年度には地域の親子を対象に、世代間交流の促進や防犯、災害時の支え合いの強化をねらって、子ども会復活の検討を始めました。
 平成17年に町内会役員や民生委員が中心となり、小学生のいる世帯に地道に声をかけて会員を募り、発起人の一人、民生委員児童委員が会長となり、 昔の名前を踏襲した「山ゆり子ども会」として発足しました。発足行事には小学生や乳幼児の親子をはじめ、町内会役員や民生委員児童委員など43名が参加し、 その後も工作教室、子ども夏祭り、子どもたちによる一人暮らし高齢者の訪問、ハロウィン、クリスマス会、餅つきなどを開催し参加の輪を広げています。 今後は運営の主体を子どもの父兄へとバトンタッチしていく予定です。
 「やまゆり子ども会」は地域の人たちを中心に、子ども会を現在のニーズに合わせて復活させる 試みで、小学生と乳幼児親子を対象にし、子どもが地域との関わりの中で育つ環境づくりとともに、近年増加する転入世帯や、子育て中の両親が地域との関わりを深めること が期待されます。

■活動の方向

 乳幼児から小学生の世帯まで子どもは異年齢でつながり、親も異世代とつながる。地域での子育ちの環境と親のネットワークを広げ、町内会や民生委員児童委員、青少年指導員などの地域の支援ネットワークを作りあげると同時に、生きがいミニデイサービスやふれあいいきいきサロン活動との連携体制を作り、乳幼児から高齢者まで、障害のあるなしに関わらず、世代を超え、お互いに顔が見える関係作りを目指します。

■活動内容

○社会福祉協議会、町内会・自治会、民生委員、青少年指導員や葉山町子ども会育成連絡協議会などの支援の元、乳幼児子育てサロンや子ども会の発足・活動の 支援を行います。
○障害のあるなしに関わらず、世代を超え、同じ地域に住む住民として交流を促進すると共に、自宅以外に心の拠り所となる「居場所」作りに向け、 生きがいミニデイサービス事業やふれあいいきいきサロン活動を推進します。

●目標のイメージ●

 地域で子どもは年齢を超えて集まり、上級生が遊びを教えてくれます。リーダーシップを発揮する子どももいるでしょう。障害があっても乳幼児期から交流があり、 自然と助け合いながら遊んでいて、親同士の関わりも深くなります。このような地域で育った障害者世帯は、近隣とのコミュニケーションもとれていて、 周囲の人はどんなときに何を手伝えば良いかわかります。
 障害者自身も自分の役割があり支援を受けることにあまり抵抗を感じません。乳幼児の母親も近所の母親とおしゃべりや情報交換をする場があり、 先輩お母さんからアドバイスがもらえて、子ども会育成会会長はこのような関係の中から自然と生まれてきます。町内会や民生委員児童委員、青少年指導員は 陰でこのような活動を支えていて、また、生きがいミニデイサービス参加者やサラリーマンOBなど世代を超えた交流も生まれ、あいさつが交わされる姿をよく 見かけるようになりました。  

取り組み 2 「皆でつながる子育て支援」

■活動事例

第1ワーキンググループ第1班の活動経緯

 第2次地域福祉活動計画策定にあたり設置した4つの※ワーキンググループ(策定の経緯 参照)の中で第1ワーキンググループは 「子育て・子育ちにやさしいまちづくり」をテーマに、3班に分かれて平成17年4月から6回にわたり話し合いを続けました。
 その中で第1班は乳幼児期における子育ての孤立を防ぐために、孤立を第三者に結びつける必要があること、そして住民の手で何ができるのか、 「皆でつながる子育て支援」をスローガンに具体策の検討を行いました。
 孤立している方の発見や接点作りが最大の課題となりましたが、子育て中のほとんどの方が葉山町保健センターの乳幼児健診に訪れることがヒントとなり、 葉山町保健センターに協力を依頼し、転入して間もない世帯や子育てに不安を抱える人に、町内の民間活動の情報提供やコーディネート(つなぎ)を行おうと、 ワーキンググループの話し合いを終えた後も11名のメンバーを中心に、葉山町保健センターでの民間活動パネル展示、保健師やボランティアによる不安を抱える人の 発見と民間活動のコーディネートの実施、活動紹介の資料作成、展示しているパネルの管理、映像による活動紹介などの具体化に向けて打合会を重ねています。

■活動の方向

 保健センターなど主に乳幼児の母親との接点が持てる場で、乳幼児子育て支援を実施する民間活動の情報提供を行うと共に、子育てに不安を感じる人や地域で孤立している母親を発見し、民生委員児童委員やボランティアグループ、NPOなどの活動に結びつけることで、子育てにおける孤立を防ぎます。

■活動内容

○民間活動紹介のためのパンフレットを作成し配布します。
○葉山町保健センター保健教育指導室での民間活動パネル展示を行います。
○ビデオ上映による民間活動紹介を検討します。
○保健師及びボランティアコーディネーターによるニーズの発見と調整を検討します。

●目標のイメージ●

 町内に転入してきてすぐの子育て世帯でも保健センターの乳幼児健診に訪れると、町内の子育て支援団体のパネル展示やパンフレット、ビデオによる情報提供により、容易に地域の子育て情報を手に入れることができます。保健センターでは子育てに不安を抱えて悩んだり、転入して来たばかり、友人を作ることが苦手などの孤立に陥りやすい方でも、保健師やボランティアが相談にのってくれて、保健・福祉サービスは勿論、地域で実施しているボランティア活動などに結びつきます。また、子育てを支える関係機関や関係団体はお互いに交流があり、保健センターで把握したニーズや課題は新たな住民活動の展開に活かされています。

取り組み 3 「プライバシー保護と一人ひとりを支える情報の共有」

■当事者の声

 私は、4年生の息子を持つ母です。息子は、発作のある難病を持っています。現在、小学校では、母級と特殊級を教科によって行ったり来たりしています。そのような中、家族だけでは対応できない問題もたくさんあります。散歩・交流・見守り・送迎など、とくに息子の小学校への送り迎えについては毎日のことで、多くの方々のご協力をいただきながら送迎を行っていますが、家族などの体調が悪い時などは、どうしても学校を休ませることになってしまいます。
 いま、行政・学校・ボランティア・NPO・民生委員の方たちが連携し、家族だけでは解決できないこと、突発的なことなどに対応していただけるような相談窓口体制をつくっていただければと思います。そのためには、関係機関が情報を共有していくことが必要であり、当事者の声を聞いていただき、一緒に考えていく機会を設けていただければと思います。

■活動の方向

 生活問題に迅速に、必要な支援に結びつけられるよう、個別支援を行うボランティアグループやNPO、民生委員児童委員や関係機関などが、活動内容や活動方針などについてお互いに理解し合い、充分な活動のPRや担い手の育成がされると共に、プライバシーを守りながら情報の共有や対応の検討が行えるネットワークを築きます。

■活動内容

○個別支援を行うボランティアグループやNPOの活動内容について情報を共有し、関係機関や地域住民へのPRを行います。
○相談や個別支援を行うボランティアグループやNPOがそれぞれの活動を効果的に進めるため、制度・施策についての学習会を実施します。
○福祉サービス事業所及び行政等の関係機関と民間活動の連携体制を作ります。

●目標のイメージ●

 地域活動においてはプライバシーを守りながら、地区社会福祉協議会などの推進組織をベースに民生委員やボランティアによる見守りや助け合いの活動が行われ、 地域の個人をどう支えるかの話し合いが行われています。話し合いからは新たなボランティア活動やサロン活動などが企画されることがあり、地域の福祉力が徐々に 高まっています。
 一方、ケアマネジャーなど各種福祉相談窓口、そしてNPOなどが行う個別支援の活動は横の連携が密になり、「何から何まで相談されても」どうにか必要な窓口に つながるようになりました。
 行政等の相談窓口では日常的な軽易な問題を地域に投げかけたい時があります。地域からは専門機関にすぐにでもつなげたい問題を把握することがあります。 このようなときにも地区社会福祉協議会及び町社会福祉協議会を核とする地域と専門機関とのホットラインが構築されました。

取り組み 4 「施設と地域の関係づくり」

■活動事例

長柄下地域とグループホーム「葉山の里」の交流

平成15年12月、長柄下地域に18名の方が入居する、※認知症対応型共同生活介護(グループホーム)「葉山の里」がオープンしました。長柄下町内会では、「葉山の里」 入居者も地域の一員と考え、町内会加入のお誘いに出向くと共に、民生委員児童委員やボランティアが行う「長柄下ふれあいサロン」への参加呼びかけを行いました。 「葉山の里」では入居者4人からの参加希望があり、翌年6月から月1回の「長柄下ふれあいサロン」にほぼ毎回職員が付き添い参加するようになりました。 その後まもなく、道路で倒れケガをしていたところを「葉山の里」の職員が応急手当したことがきっかけとなり、今度は一人の地域住民が「葉山の里」へ 訪問するようになりました。自宅に咲いている四季折々の花や球根を持参し、入居者とお茶やレクリエーションを楽しんでいます。地域と施設の交流が始まり約2年が 経過しましたが、今では入居者と職員が散歩していると、顔なじみから声をかけられるような関係ができました。
※認知症対応型共同生活介護(グループホーム):認知症となったお年寄りが共同住居の形態で、食事の支度や掃除、洗濯などをスタッフとともに共同で行い、家庭的で 落ち着いた雰囲気の中で、認知症の進行を穏やかにし、家族の介護負担を軽減するための施設です。

■活動の方向

 社会福祉施設で施設入居者一人ひとりが尊厳を持ち、自分らしく暮らせるよう、日常的な地域住民との関わりを作る事を目指して、地区社会福祉協議会設置エリア「大字」を単位に実践活動を企画、実施し、その成果を他の地域に普及することを目指します。

■活動内容

○長柄地区で、グループホームと小地域福祉活動の担い手の定期的な意見交換及び実践活動の企画を行う「地域福祉型福祉サービス推進会議」を実施します。
○町内の社会福祉施設職員と施設近隣で活動する住民が年1回程度、定期的に集まり、活動状況や課題についての情報交換を行うと共に、重点的な取り組み推進に 関しての意見交換や見直しを行います。

●目標のイメージ●

 葉山町の社会福祉施設(施設)では、地域住民を対象とする介護教室を実施するなど、その機能や職員の専門性が地域住民にも活かされています。 また、地域で行事を開催するときには、施設にも案内が届きます。このような相互の関係から施設で生活している方達はもとより施設の職員も、近隣の住民との日常的な 交流があります。
 児童の施設では地域の子ども会に加入するなど低年齢から継続的な地域との関わりがあり、友人はもとより近隣に住む人たちは一人ひとりの個性を理解していて、 子どもたちは見守られ、教えられ、時には自分の役割を発揮する機会があり、そんな環境の中で社会性が育まれています。
 高齢者の施設では施設以外にも自分の心の拠り所となる場所があり、地域の人たちとおしゃべりをしたり、その人の持つ能力を発揮する機会があります。施設を訪問して くれる人も徐々に増えてきましたが、皆その人なりのペースで生活しています。
 大きな施設でも地域の人たちが自然と集まり、職員だけではできそうにないお祭りやサロン活動など地域イベントへの参加を地域住民が支援しています。

取り組み 5 「小地域福祉活動と町域活動の連携」

■活動事例

 ワーカーズコレクティブのぞみは、「生活リハビリクラブ葉山」の委託運営を行い、介護保険事業に参入していますが、介護保険事業の取り組みから、介護予防の 重要性を感じ始めました。認知症予防やADL低下の予防方法など独自に学習会を重ねると同時に、平成15年からはその知識と経験を生かし「介護予防教室」や 「ほのぼの倶楽部(お楽しみ会)」を始めました。毎回10人前後の参加者があり、学習会で得た知識や技術をゲームや機能を維持するための健康体操などに取り入れ、 参加者からも好評を得るようになりました。しかし、介護予防のノウハウを葉山町全域に活用するには多くの方々が気軽に参加できる場所が必要でした。
 一方、町内会・自治会やボランティアグループ20団体が実施している「生きがいミニデイサービス事業」ではマジックや食生活、健康づくりや医療講話など技術や 知識を持つボランティアグループと共に保健師、医師、看護師などの専門職への協力依頼が増えていました。
 そこで、ワーカーズコレクティブのぞみの介護予防プログラムを生きがいミニデイサービス事業に活かそうと、試験的に「一色台ふれあいの会」の行う事業への出張 活動を実施、その後平成17年度生きがいミニデイサービス連絡会でPRを行ったところ、他の地域からも協力の要請がありました。

■活動の方向

 専門技術や知識を持つボランティアグループやNPOがその知識や技術を地域に展開・普及し、小地域福祉活動の専門性の向上など、地域の福祉力を高めるため、「出前活動」の「お品書き(プログラムメニュー)」を企画し、生きがいミニデイサービス事業やふれあいいきいきサロン活動、町内会や老人クラブ、子ども会などが実施する福祉活動の支援を行うと共に、相互の連携体制を作ります。

■活動内容

 町域で活動するボランティアグループやNPOが、生きがいミニデイサービス事業やふれあいいきいきサロン活動、町内会の福祉活動などへの支援や連携を目的にした 「出前活動」の企画及び周知を行います。

●目標のイメージ●

 地域では町内会や大字などを活動範囲とする生きがいミニデイサービス事業やふれあいいきいきサロン活動などがあらゆる地域で実施されています。
 小地域におけるボランティア活動は地域で誰でも気軽に参加できるので、多くの人が企画や活動に参加しています。介護予防、防災、防犯、PRのためのホームページの開設など専門知識を持つ人がいなくても、ボランティアグループやNPOが企画した「出前活動」が充実しており、小地域福祉活動を支援しています。出前活動を契機に作られた協働体制から、新たな活動を企画したり、地域の生活問題をボランティアグループやNPOなどの活動に結びつけるといった事例も見受けられるようになりました。